2017年10月14日

将棋平手詰手の戦法と奥儀2

将棋平手詰手の戦法と奥儀2

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将棋平手詰手の戦法と奥儀1

将棋平手詰手の戦法と奥儀1

「将棋平手詰手の戦法と奥儀」は、主として平手の戦法および詰手の蘊奥とを詳述したものですが、将棋の妙処は平手により最も多く駒落将棋のごとく、定跡をさえ知得すれば、如何なる名人上手たりとも負かし得るがごときことなく、虚々実々の秘術をつくして戦う平手は実に将棋の華であり、また、実力の最も測り得易きものである・・・(序文より)

【要注意】
※底本とした原本の本文の4ページから6ページにかけて3ページ分欠落しています。大変申し訳ありませんが、どうかご了承ください。

本書は、将棋の実力をアップしたいひとたちのために、将棋の古典シリーズをPDF用に編集した復刻版です。

■底本
タイトル
将棊平手詰手の戦法と奥儀
著者 関東将棋倶楽部 編
出版者 国華堂本店
出版年月日 昭和2(1927)

※このデジタル画像書籍は、底本の複製です。
※国立国会図書館ウェブサイトでインターネット公開(保護期間満了)となっている、著作権の切れた本の画像に修正・加工をくわえて、PDF用に読みやすくしました。

【画像版の説明】
この電子書籍は、書籍の版面を複写した画像版で、読みやすくしたデジタル復刻版です。
テキスト版ではありませんので、ご注意ください(版面固定型)。
なるべく大画面のタブレット、パソコン等でご覧になることをおすすめいたします(7〜8インチ以上のもの)。

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2017年10月11日

関根金次郎「手数将棋」

手数将棋

関根金次郎




 ついでに手数てかず将棋といふものを紹介しておかう。
 この手数将棋といふのは、五十手なら五十手、百手なら百手――その約束した手数のあひだで、相手をつめてしまはなければならないのである。
 芝居のなかの若い衆に、芝兼しばかねさんといふ人がゐた。若い衆といつても、年のころは五十がらみで、小屋のなかで弁当やら酒などをはこんできてサービスする商売であつたが、この芝兼さんはとても将棋が好きで、その芝居の暇さへあれば、浅草、神田、日本橋といつた具合に、将棋の会所のあるところをぐるぐる廻つて将棋ばかりさしてゐた。ところが、下手の横好きといふ言葉の標本のやうに、将棋は下手糞であつたが、たゞこの手数将棋だけは素晴しくうまく、ほとんど歯の立つものがゐなかつた。
 そして、この芝兼さんは攻める方でなく、守る方であつた。普通の将棋がヘボかつたので、これならわけはないと思つてみんなナメてかゝるのだが、それがまた芝兼さんのつけ込みどころで、大抵の相手は手数将棋でたゝかひを挑んだが最後、コロリコロリとまかされてしまふのである。
 とにかく、五十手なら五十手と約束する。そのあひだに芝兼さんを詰ましてしまはなければならないのであるが、こちらばかり指してゐるわけではなく、相手も一手に対して一手だけはさしてくるのだから、駒をつつかけて来られればその相手をしてとらねばならなかつたり、また王手をかけられれば体をかはさなければならなかつたりして、十手やそこら無駄されてしまふのは訳はないのである。しかも、芝兼さんは自分の陣営を堅固に守つては、さういふチヨツカイを出してくるのだから、始末にわるい。
 いまの寺田梅吉六段のお父さんの、寺田浅次郎五段もなかなかこの手数将棋の名手であつたが、この手数将棋といふものは見てゐてもなかなかおもしろく、攻める方が五十手なら五十、六十手なら六十といつた具合に、最初に約束しておいただけの手数の数の碁石をもつてゐて、攻める方で一手させば、守る方では、「はい、一つ。」と、その碁石を一つづつもらつて行くのである。
 攻める方は、せつかちな人ほどいけない。うつかりして一手さしたのに、碁石を二つやつたりする。冷静に考へると、そんなバカな話はないのであるが、夢中になつてくると、さういふことは間々あつたものである。その当時、黒川徳三郎四段や、上田愛桂あいけい四段などは、よくその芝兼さんのお客にされてゐた。
 余興にやれば、なかなかに面白く、また力もつくものである。
 たゞ、あまり面白いから、はじめると凝るおそれがある。凝つてはいけない。浅草の魚伝うをでんの主人がこの手数将棋に凝つて大分入れあげたやうであつたが、芝兼さんにはかなはなかつた。
 芝兼さんの他に、手数将棋の強かつた人に、京橋八丁堀の袋物屋の主人で中村といふ人がゐた。この人は攻める方で、耳が遠く、きこえるのかきこえないのか、トボけたやうな感じで、一手さしても石をなかなか渡さないのである。やはり、夢中になつてゐたりすると、守る方では石を取りそこなふやうなことが出来てきたりして、退治されてしまふのである。
 しかし、この手数将棋は繰りかへしていふやうに非常に興味の深いものであるが、やはり攻める方と守る方とであまり段がちがひすぎると面白くない。平手ひらて同志くらゐでやると、にぎやかではあるし、ひどく味のあるものである。
     *
 昨年ひどい喘息ぜんそくをやつたものだから、今年はどうかといふお見舞を方々からいただいたが、しかし、今年は用心して寒いあひだは一歩もうちから出ないやうにしてゐたおかげで、喘息の方も大したことはなかつた。――お見舞を下さつた方々に茲に厚く御礼申上げ、御安心ねがひたいと思ふ。
 さういふ風に、ひどく元気で寒さもしのぐことも出来たから、今年は場合によつては、水戸へも、仙台へも、豊橋へも、それから九州へも行つて、大いに動かうかとも考へてゐる。さうなればまたお土産の話もあるし、或ひは忘れてゐた昔の話を思ひ出すよすがにもならうと思ふ。




底本:「日本の名随筆 別巻8 将棋」作品社
   1991(平成3)年10月25日第1刷発行
底本の親本:「棋道半世紀」博文館
   1940(昭和15)年2月
入力:土屋隆
校正:門田裕志
2006年3月20日作成
青空文庫作成ファイル:
このファイルは、インターネットの図書館、青空文庫(http://www.aozora.gr.jp/)で作られました。入力、校正、制作にあたったのは、ボランティアの皆さんです。



●表記について
  • このファイルは W3C 勧告 XHTML1.1 にそった形式で作成されています。



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2017年10月10日

伝説の名人詰将棋百番10

伝説の名人詰将棋百番10

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伝説の名人詰将棋百番9

伝説の名人詰将棋百番9

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